OKO 億を稼ぐ男

億を稼ぐ男の考え方

情報商材屋で働いた話(2) 初出勤

昨日からの続きです。

 

情報商材を販売するベンチャー企業に就職した俺は、これまでのキャリア人生にはなかった初体験を次々にすることになった。

 

成金のヤンキー社長はモノで自分の地位や権力を示したくて仕方がないらしかった。

 

「億男さんね、スーツと靴を支給しますから。俺はハイブランドしか着ないからね!」

 

「え?億男さんのパソコンMACじゃないの?ケータイもi-phoneじゃないとかありえないから!スーツも靴も全部これで買っていいから」とクレジットカードを手渡された。

 

コーポレートカードではなく、社長個人のカード。

 

「いやいや、ダメですよ。私が入社したからには、経理関係もキチンとやりましょう」と固辞した。

 

設立したての会社だが、こりゃあ、潰れるのも早そうだな。

 

モノや金を配ってでも、社長は何としても優位に立ちたいらしい。

 

器の小さい男によくある行動パターンだ。だせぇ。

 

新卒の頃の俺は、こういうアホを心底軽蔑して、それを態度に出して失敗していた。

 

外資系の企業でアメリカ人上司だったが、人間はどこでも同じだ。

 

たとえ外資系企業であっても実力だけではどうにもならない。

 

上司も人間であり、人間を動かすのは感情だ。

 

だから今の俺は、どんなダメな上司でも生温かく見守ってやれる。

 

しぶしぶクレジットカードをひっこめた社長は、パンパンに膨らんだ財布を丸ごと渡してきた。

 

「億男さん、パン買ってきてくれる?」

 

「はい?パ。。。パンですか???」

 

情報商材屋で働いた話(3)につづく。